人生の軌跡・流郷松三郎の残思録

米寿に想う我が人生

1970年の秋

初の海外旅行【41】イタリア訪問(3)ローマ観光編・遺跡・旧跡

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フォロ・ロマーノ全景と遥かにコロッセオを望む(1970年11月7日)

 ヴァチカンで大聖堂の荘厳さとミケランジェロの芸術に心酔した後、市内に戻り古都ローマ2000年の歴史に直面した。先ずローマ7つの丘の中心地であるカピトリーノの丘を見学した後、背後に広がるフォロロマーノの全景を眺望したのが上の写真である。これぞ古代ローマを今に伝える真迫の光景で目から鱗が落ちる感覚を味わった。

 大地震の跡の瓦礫の街ではない!。歳月の移り変わりに刻み込まれた歴史の姿が柱一本一本に、礎石の一つ一つに宿された大パノラマで、眼を閉じれば暴君ネロが君臨し、シーザーが凱旋した美しい館や街並みが鮮やかに蘇る。

 遺跡中央に開けた嘗ての大通りを歩いて突き抜けると目の前に巨大な円形競技場コロッセオが荒々しい壁面をむき出しにして迫っていた。高さに圧倒されながら中に入り上部の観覧席に登ると競技場の地下に区切られた部屋の数々が露わに曝されていた。奴隷やライオンが入れられていた様子が脳裏を去来する中で黒猫など数匹が不気味な視線を投げ掛けた。

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 コロッセオの上部観覧席で古代ローマの競技に思いを馳せた。

 側には凱旋門もあるが素通りしてカラカラ浴場を車窓から眺めた後、市街地に入りトレビの泉で観光客に交じってコインを投げ入れた。

 そのあとはオードリーヘップバーンで有名なスペイン広場を訪れて写真を撮ったり、周辺の店でお土産を購入したりの観光気分でローマの休日を楽しんだ。

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           トレビの泉